地中海食が健康に良い理由

地中海食が健康に良い理由

2019.8.24 コラム

1985年アメリカのミネソタ大学のアンセル・キース博士が、日本、アメリカ合衆国、フィンランド、オランダ、イタリア、ユーゴスラビア、ギリシャの7カ国で行った疫学研究で、地中海沿岸各国の国では高脂肪食を食べているにもかかわらず、血中コレステロール値が低く、動脈硬化による狭心症や心筋梗塞、脳血管障害などの冠動脈疾患が少ないことを報告したことで、地中海食が注目されるようになりました。

アメリカ・フィンランド・北イタリアなどに暮らす人々の食生活は肉などの飽和脂肪酸や、バターなどの動物性脂質を多く摂取するのに対し、地中海沿岸に暮らす人々は、魚介類や野菜、食物繊維を中心とした食事で肉の摂取は少量にとどめ、また油脂はオリーブオイルを使用して炒め物、揚げ物、ドレッシング、ソースを調理しています。

特に、地中海食で豊富に使用されているオリーブオイルの構成脂肪酸の75%が、オレイン酸(不飽和脂肪酸)です。オレイン酸は悪玉コレステロールの増加を抑制しながらその酸化を防ぎ、善玉コレステロールの活性を高めてくれます。その他、リノール酸やリノレン酸、ポリフェノール類など抗酸化物質が多く含まれるオリーブオイルは、健康に良いとして使用が推奨されています。

※上記のオリーブオイルの健康効果については、疾病罹患者に対する対症療法ではありません。あくまでも健康な人を対象とした予防効果です。

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